2008年12月31日水曜日

20081228



■『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム』(細田守、2000)
HDチェック。初鑑賞。
なんて志の高い映画だろう!開巻から全力で勝負に出てきている細田の「大胆な繊細さ」にただただ陶然とするばかり。40分でここまで詰め込むことができるのだ。否、ここまで詰め込まなければならないのだ。画面に提示された一見それとは気付かないあらゆる事柄/記号(=抑圧)を意味/物語へと回収してゆく手腕はみごととしか言いようがない。通じることと通じないこと、伝わることと伝わらないこと、繋がることと繋がらないこと、とその功罪が実にさまざまなヴァリエーション/位相で語られる。世界の異変をいち早く察知するのが子供たちで(OPの園児たちと立て続けに2両走るゆりかもめ!)、日常的な混乱の内にひそかに世界平和が保たれる、という常套も良い。しかしラスト、「通じない」ことによって不意に「伝わ」ってしまう裸出したテロリストの純粋な悪意には肝を冷やした、2000年という製作年にこの作品内を飛び続けた航空機とともに。『回路』(黒沢清、2001)とセットで語られるべき作品か。大傑作。




■『SUPERFLAT MONOGRAM』(細田守、2003)
ぼくらのウォーゲーム』に惚れこんだ村上隆の依頼により製作されたルイ・ヴィトンのプロモーション用短編。なんかもう言うことないスね(笑)。新作も楽しみ!

0 件のコメント:

コメントを投稿